『小学校算数 現実世界では意味を持つ図形たち』
小学校で学ぶ図形の単元では、各部位の名称を覚えたり、面積、体積の出し方を学ぶことがゴールになりがちで、意外に「嫌い!」という子どもたちも多いです。
東京大学工学系ゼミを担当した時に、そこでは学生と科学の授業をデザインしていたのですが、工学系らしく現実世界における図形の意味を議論することもありました。
三角柱、四角柱、六角柱、などの強度を調べて棚を作ったりするのです。
重力や大気圧などを考えた時、図形たちはぐっと意味を持ってきますよね。
そんなことも子どもたちに感じてもらいたと思っています。
さて、今回紹介するのは無人島シリーズ初回の内容です。
無人島にたどり着いた子どもたちですが、なんと雨雲が迫ってきています。
これはたいへん!
枝などを使って人が入れる小屋(構造物)を作らなくては!
この物語に子どもたちはすっかり入ってきてくれて、枝に見立てたストロー、最小限で作れる構造物を考えます。
たどり着いたのは四面体。
早速、ストローとゴムを使って作ります。
小学校では学習しない四面体(三角錐)ですが、子どもたちが図形の持つ意味を考えるには十分魅力的な形です。
ゴムにストロー(4cm)を4つ通して、1つのストローだけゴムを二重に通し、ひし形にします。
さらに1つ通して対角線のように置き、図の右下の1つにゴムを通します。
右に1つ通して、左の2つと合わせて3辺にし、底面を作ります。
もう一方のゴムの橋と直接結べるようにうまく調整(ストローに通す)して、結べば出来上がりです。
無人島に見立てたテーブルの上に置き、子どもたちの創造の物語はどんどん続いていきました。
これからは、図形を見たら、何か意味を考えてくれるようになるのかな?と楽しみにしています。
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