『小学校算数 橋を工作して平行の意味を学ぼう』
小学校で学ぶ平行は、テスト問題を解く以外に学ぶ意義を見つけ出しにくいものと感じます。
TIMSSという国際調査でも、日本の子どもたちは「算数を学ぶ意義」を感じにくい状況にあることが分かっています。
平行の単元に限らずです。
一方で、現実世界では平行は大きな意味を持ってきます。
家の本棚の棚板が平行でなかったらどうでしょう?
本が低い方に倒れていくかもしれません。
地球では重力が働くので、地面、水面に平行であることはとても重要なのですよね。
教室の一年生の子どもたちは、もちろんまだ平行は習っていませんが、工作を通して平行の作り方や意味を感じてもらいました。
この体験が、数年後に平行を学習する時のモチベーションに繋がることでしょう。
教室の子どもたちはというと、今日もまた無人島の世界にいます。
ワニがいる危険な川と、危険な森を渡らなくてはいけません。
まずは平行とは何かを説明します。
そして、
「この危険な川に橋をかけてみよう! ただし、渡る道が川面に平行になるようにしてね。無人島に大雨が降ったら、低いところに水が溜まって大変なことになるからね。」
と私が言い終わらないうちに、子どもたちは橋が作りたくて作りたくて、すぐに工作用紙を切り始めます。
床板(歩く部分)を作り、橋脚をつけていきます。
「橋の脚は歩くところに直角になるように取り付けてね。」
と声をかけます。
「できた〜!」
と子どもたち。
でも、あれれ?
なんだかたわんでいたり、真ん中が高かったり。
「これでは大雨が降ったらお水が溜まったり流れたりで大変なことになるね。横から観察してごらん。橋の脚の長さはどうだろう?」
子どもたちはじっくり観察して、すぐに作り直します。
長い脚をジョキっと。
確かにそれなら速く直せそうね…
「直角に取り付けた脚の長さが橋の高さだよね。川面に平行にするには高さはどこもでないといけないよね。」
子どもたちは橋を手直ししたり、欄干をつけたりと、お迎えが来るまで大忙し。
でも無人島には無事に橋がかかりました!
お迎えに来たお母さんたちに、作った橋の説明をする子どもたちでした。
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