『小学校算数 クッキーパーティのお部屋で、かけ算もわり算もゆるく先取り!』
「うちの子は算数が得意かも?」と感じた時に、先取り教育について頭に浮かぶ
お父さん、お母さんも多いと思います。
我が家は長男(今は理系の大学3年生)が4月生まれだということもあって、小学生の
頃は常に先取り教育についても考えていました。
とはいえ「機械的に暗記したり無理やり詰め込むのは違う!」というのは、多くの方が
感じていることだと思います。
専門とする認知心理学(学習科学)では、「学ぶ」ということは研究的にも
定義されていて、簡単にいうと「箇条書きの暗記ではなく知識を体系化すること」
となります。
例えば「かけ算九九」を暗記することと「かけ算という演算」について学ぶことは
違うことなのですよね。
では「かけ算という演算」についてどのようにご家庭で学ぶのが良いかというと、
場面の中で学んで自分の知識とつなげていく、という方法があります。
(さらにそれを抽象化する必要もありますが)
教室に来ている1年生と2年生は、先週「かけ算クッキーパーティ」というお部屋を
作りました♪
とても簡単に作れて、かけ算とわり算の概念を学ぶことができるのでお勧めです。
学校でかけ算を学習していない場合は、「かけ算九九」を並行して覚えながら
進めます。
<かけ算クッキーパーティのお部屋>
1年生の子は先取りでかけ算を学習していますが、このお部屋を使いながら
かけ算の意味を理解していっています。
「5人のお客様が来ました。」
「え~! ここはレストランみたい~」 ←そこは重要じゃないんだけど(笑)
「3個のクッキーを5人のお客様に出してあげましょう。何個いるかな?」
というと、
「3個ずつで、お皿が5枚だから、3×5で15?」
「そうだね、かけ算は同じ数を何回繰り返すかだから、ここではお皿の数が
繰り返す数になるね。」
と説明します。
さらに、
「お客様が6人増えたみたいです!」
「ええ! それは大変!」 ←ちゃんと物語に入ってくれている子どもたち♪
「クッキーを何個増やせばいいでしょう?
「お皿が1皿増えるから3個増やせばいいと思う。」
と、しっかりかけ算の意味を理解しつつあります。
3×5=15
3×6=18
と式でも確認しておくことが大切です。
かけ算九九まで知っているならさらに発展させて、
「お客様が10人来ちゃいました!」
とつなげていくと、九九の範囲以外にもかけ算がある(覚えるのが九九までな
だけ)ということにも気づけます。
同じく先取りで「わり算が知りたい!」という2年生のこどもには、
「18個のクッキーがあります。お客様が6人に同じ数ずつ配ります。
一人何個ずつになりますか?」
と聞くと、さっきのかけ算の分け方を思い出して、
「さっきのど同じだ! わり算ってかけ算と同じ?」
と大発見をしてくれます。(同じではないですけど)
<わり算にも使えます> 20個のクッキーを5人に分けているところ
そしてもう1問、
「18個のクッキーがあります。3個ずつ配ると何人のお客様に配ることが
できますか?」
と問題を出してみます。
そしてここでも大発見!
「わり算って2種類あるの? どっちもわり算なの?」
と。
そうなんです、わり算には前の問題(等分除)と、後の問題(包含除)という
2種類の場面があるのです。
そこに気づくと、問題を解くときにも客観的に考えることができます。
初めてのわり算でここまで発見できるなんて、子どもたちの才能には驚かされ
ます。
来週はこのクッキーパーティーのお部屋(子どもたちはレストランと呼んでます)
をグレードアップする予定です。
窓とカーテンをつけるのだとか。
どんなお部屋になるのかな~
算数・数学塾
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